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ショートストーリー3(???) 2ページ目
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ゴールデンウィークが終わって、中間試験が終わって、梅雨に入るか入らないかっていう頃のことでした。
私の通う高校の近くには、私の知る限り三軒の本屋さんがありました。
一軒は学校と提携して何かやってるようなよくわからない本屋さんで、置いてあるのは教科書とかだったんだと思いますけれど、雰囲気からして入りづらかったので、結局一度も行ったことはありません。教科書は年度の始めに出張販売がありましたしね。
一軒は駅前にあるレンタルビデオ屋さんとの複合店で、真面目な書籍から漫画までを広く扱っていました。売り場面積はとても広くて、うちの高校の生徒が本屋さんに行くと言えばそこに行くのが普通でしたけれど、正直に言って私としては品揃えに不満がありました。まあ、ライトユーザー向けだったのかもしれないです。
で、最後の一軒は、多分、うちの高校の生徒は知ってた子のほうが少ないくらいの、地元の本屋さんでした。お店自体は小さめでしたが、漫画とライトノベルの新刊平台が大きくて、何月何日にその本が発売されたのか、ホントに発売日が書いてあるだけのポップでしたけれど、全部の平台新刊の上にそれがついていて、すごくありがたいお店でした。
その最後の本屋さんに、私は週に一回くらいのペースで通っていました。……一人でですよ、いいじゃないですか。
で。
その日、それほど広くない店内に、私の他に一人だけうちの高校の制服を着た子がいて、珍しいなって思ってました。
その子の名前は……うーん、ちょっと伏せたほうがいいかもしれないので、仮に……どうしようかな、じゃあ、えーっと、千夏で。この話は、私と千夏の話です。
え?
女の子ですよ?
だって、うち、さっきもお話ししたとおり、女子高でしたし。
……いーですよ聞きたくないならこの話はここでおしまいです私だって暇なわけじゃないですし先生だってお仕事あるでしょうし関係無いですけど明日はクリスマスイブですし。
……。
むう。
確認しますよ?
聞きたいって仰ったのは先生ですからね?
さっき笑わないって約束もしましたよね?
……。
それじゃあ、続けます。
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